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ベトナムのCtoCフリマアプリ事情:「ChoTot」のビジネスモデルと多様な取引形態

ベトナムのCtoCフリマアプリ事情:「ChoTot」のビジネスモデルと多様な取引形態

日本ではメルカリに代表されるフリマアプリが定着していますが、ベトナムのオンラインフリーマーケットでは、どのような商品やサービスが取引されているのでしょうか。今回は、ベトナムNo.1とも言われるCtoC(直接取引仲介サービス)「ChoTot」のビジネスモデルと独自性について分析しました。

1.ChoTotとはどのようなサービスか?

ベトナム語でChoが「市場」、Totが「良い」を意味し、合わせると「良い市場」という意味になるオンラインフリーマーケットサービスです。WEBサイトとスマホアプリ(iOS/Android)で展開されていますが、英語メニューは無く全てベトナム語で提供されています。

TOPページ

TOPページは「MUA(買いたい)」か「BAN(売りたい)」を選ぶシンプルな構成です。「買いたい」を選ぶと商品ごとに出品者の名前、住所、携帯電話番号が直に表示され、購入希望者は電話で直接コンタクトを取る流れとなっています。

このあたりの作りを見ると、個人情報保護に対する感覚が日本とは大きく異なるベトナム市場のリアルな環境を実感できます。出品者は個人・法人を問わず、検索時にフィルタリングすることも可能です。

2.近場での「直接会っての取引」を前提とした設計

ChoTotは、最終的に実際に会って直接取引をすることを想定したシステム設計になっています。そのため、ユーザーは最初に自分のいる地域(地区)を選択して商品を閲覧します。ホーチミン市であれば、1区や3区といった区単位でのフィルタリングが可能です。

安全面については運営側も配慮しており、カフェなど人目のある場所での受け渡しや、友人を同伴することを推奨しています。これは、銀行振込などによる詐欺リスクを避けるため、直接会って現金でやり取りすることが最も確実とされていた当時の社会背景を反映しています。

3.日本とは異なる驚きの出品内容

一般的な不用品売買にとどまらず、ベトナムのオンラインフリーマーケットならではのカオスとも言える幅広い出品カテゴリーが存在します。

3-1. 億単位の不動産や新規分譲マンション

数千万円から1億円を超えるような一戸建てやマンション、さらには不動産デベロッパーによる新築マンションの販売情報も多数掲載されています。

3-2. 賃貸情報(住居、店舗、オフィス)

不動産オーナーが直接、家賃や部屋の設備を掲載して入居者を募集しており、物件仲介サイト並みの登録数があります。ビジネス向けのオフィスや店舗スペースの募集も盛んです。

3-3. 自動車、トラックなどの各種中古車両

中古車流通網が未成熟であったためか、自動車や商用トラックの出品も非常に多く、数十万円から1000万円超の高級車まで幅広く取引されています。

3-4. 求人・求職情報

プログラマーからホテルスタッフまで様々な業種の求人が出されており、逆に個人が「自分を雇ってくれる人」を募集しているケースもあります。

3-5. 業務代行や各種サービス

弁護士事務所の法律相談、会計事務所の月次処理サービス、さらには飲食店によるオフィスへのお弁当宅配サービス、個人のバイク便サービスなど、無形商材の販売も非常に活発です。

ニーズがあるものなら既存のプラットフォームを使って何でも取り扱うというベトナム人の逞しさと柔軟性は、現地でビジネスを展開する上で非常に参考になります。

ChoTotの収益モデルと手数料体系

日本のフリマサービスでは決済手数料を収益源とすることが多いですが、ChoTotは決済機能を持たず、仲介に特化しています。主な収益源は「商品の宣伝サポート(広告枠)」への課金です。

  • 検索結果での上位表示機能
  • 商品に「Sales」「Discount」「Hot」などのタグを付けて目立たせる機能

これらを有料で提供しており、決済手段としては「キャリア課金代行(SMS送信によるプリペイド残高からの引き落とし)」「銀行振込・クレジットカード」「サイト内ポイント(Tot dong)」が用意されています。

手数料体系を見ると、不動産、自動車、求人・求職、業務サービスといったカテゴリーの宣伝料金が最も高く設定されていました。これは、これらのカテゴリーが特に出品数が多く、需要(競争)が激しい有望な市場であることを示唆しています。

ベトナムIT市場進出のヒント

ホーチミンやハノイの街中では、日本のような路面店の不動産仲介業者をほとんど見かけません。ベトナム人がアパートを探す際、地場の不動産屋ではなくChoTotのようなオンラインサービスを利用するケースが圧倒的に多いのです。

この「実店舗インフラの欠如」という課題を、オンラインのCtoCプラットフォームがうまく吸収し、不動産から求人までを一手に引き受ける巨大なエコシステムを形成しています。

バイタリフィアジアでは、こうした現地の商習慣やITインフラの発展プロセスを深く理解した上で、日本企業のベトナム市場進出、ローカライズ、テストマーケティングを伴走支援しています。東南アジアでのITサービス展開をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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